ナンセンスなネタを客観的な言葉で説明しようとして奇妙になってる芸人のWikipedia。その奇文を元放送部の四谷くんにええ声で朗読してもらい、さらなるズレ感を楽しみます。
テツandトモ「なんでだろう」の説明
中国語勉強するために留学生の子としゃべること多くて、よく日本の文化を解説することあるんやけどさ、ずっと不安があって。
なに?
留学生の子から、「テツandトモってなんですか?」って聞かれたらどうしようって・・・あんな流行ったのにどう説明したらええのかわからへん・・・
杞憂やね
Wikipediaやったらわかりやすく解説してるかもと思って「テツandトモ」の項目読んでみたら、なんでだろうの説明が、
こう書かれててん。辞典っぽく客観的に説明すると「なんでだろう」は「普段は意識されにくい世の中の素朴な疑問を歌う」ネタらしいで
たしかにそう言われればそうかもって感じやけど・・・なんやろこの違和感
芸人のWikipediaにあるネタ説明って、辞典みたいな文章で書こうとして奇妙になってることあるやん。それを朗読するともっとズレが大きくなるんちゃうかなって
うん面白そうや
四谷くん高校のとき放送部やったよな?
あれ、雲行きが
朗読してくんさい
えーーー、ええけど・・・・
ということで、元放送部員の四谷くんに、私が厳選した芸人Wikipediaを朗読してもらいました。動画再生はめんどいかもしれませんが大体2分くらいの長さですし、クーラーのない部屋で、外の芝刈り機の音を気にしながら宅録したので、ぜひ飛ばさず聞いてほしいです。
レギュラー あるある探検隊
レギュラーは松本くんと西川君のコンビ。 2000年代に「あるある探検隊」が大流行しました。当時子供だった私はマネしまくってたので今でも体に染み付いてます。今回はWikipedia内の「あるある探検隊」のネタ説明にクローズアップします。
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やさしいええ声やわ、思った通りのズレ感でてるわ。が行がちゃんと鼻濁音(鼻に抜ける発音をする濁音。アナウンサーとかが使う)になってる
したらあかんところも鼻濁音連発してもうたけど
この文章の奇妙さって、ネタの動きを言葉によって細かく記述しようとしてるんやけど、西川くんの気絶の声は「フグゥー 」やったっけ?ってなるとこやねんな。字にすると変になっちゃう
「グーーーーー(強め)」やよな。あと、ネタはたしかに「気絶状態から西川を解放するために「あるある探検隊」をはじめる。」っていう流れやったけど、「解放」て。
朗読すると正式な雰囲気がでて、より一層ネタの雰囲気とズレてくるわ
めちゃくちゃ「デュデュビデュバデュビ」言いにくかったわあ。あと、あるあるネタとないないネタの見分け方のムダな知識感好き
レギュラーのあるある探検隊の項目で、もう一つお気に入りのとこあるから録音してえや
この文章めっちゃ怖ない?いろんな師匠に「あるある探検隊」が怒られてる・・・これをわざわざWikipediaに書く執筆者も怖い・・・
わざわざ録音させてるのはいいん?
芸人のWikipediaってよく師匠から怒られたこと書いてるんやけど、レギュラーのWikipediaは特にその話が多くて、レギュラーに対する執筆者の愛が感じられんのよな
オール阪神・巨人2人ともレギュラーに怒ってる
私、こいし師匠が誰かに怒ってるとこ見たことないんやけど
※あと、この録音の時に「喜味こいし」師匠のアクセントでめちゃくちゃもめました。
ジャルジャル
言わずと知れたコント師。福徳と後藤の独創的なコントは質・量ともにピカイチで、漫才もこなす二刀流。私が小学生の時からずっと人気です。すごい。そんなジャルジャルのWikipediaは文章量がかなり多いのですが、特に奇妙なところを抜粋して読んでもらいました。
ネタのスタイルに対して「人間味の欠如」っていう説明すごいよな。朗読で淡々と言われると怖い。どういうコントがあてはまるんやろ
「おきんたまでか男」とかじゃない?(※本当にそういうコントがある)
ジャルジャルのWikipediaは全体的に文量多いねん。たぶんめっちゃ人気あるから色んな人が書きまくって細分化してるんやろな。なぜかこの漫才衣装の部分は特に長かったわ
スーツの説明専門用語多すぎて「外郎売」(※伝統的なむっちゃ長い口上)やってるみたいやった。
そんでもって、スーツの説明が詳しすぎて、福徳のスーツのたとえがスベってる感じでてるよな
(上)漫才衣装のスーツの記述、(下)コント衣装の記述。コント衣装はたしかにシンプルですが、この文量の差すごいです。
スリムクラブ
真栄田と内間のコンビ。超スローテンポの中に込めるパワーワードは一発も外しません。今やと漫才やコントが有名ですが、
私が小学生の頃は『エンタの神様』で「快物フランチェン」というネタをやっていました。そのネタに関するWikipediaの文章が好きで好きでたまらないので、四谷君に朗読してもらいましょう。
アホすぎて好きやわ。
ネタがそもそもしょうもないから、まじめに解説しようとすると更にしょうもなさが際立つな
「フランケンシュタインが作った怪物をモチーフにしてる」ってちゃんと書いてんのええわ。文章書いた人は怪物の名前がフランケンではないことをちゃんと区別できてる。だからといって文章のアホさは変わらんけど
あと、全然知らん「ザ・タカシ」(真栄田のキャラのひとつ)が一般的なワードみたいに出てくるの気になるわ
「パニッパニ・・・」や「いぃよ!」をゆっくり着実に読み上げるの何度聞いてもいい
そこ笑わず読むの難しかった(※5テイクくらいした)
その直前の「頭や股間を強く打って思考停止し」も、冷静に記述してんの好き
最後の「また、人造人間という設定である」っていう付け足しいらんよな
まいける(旧芸名:マイケル)
2000年代に、「マイケル♪」というギャグで人気になりました。めちゃくちゃダンスが上手でした。四谷君が「まいけるのWikipedia朗読したい」とみずから申し出たので、録音しました。聞いてください。
リズミカルなネタを一度平坦な文章にして、それを朗読する良さがでてたわ。「やっほやっほやっほ」の所に癒される。「オチは全て『マイケル♪』」って先に言っちゃうのええな
「踊らせて♪」からの、「しかし実は『マイケル マイケル ダンスは時間稼ぎ♪ 便利♪』なのである。」の「しかし実は〜なのである」の謎の語りも好き。誰目線なんやろ
マイケルのセリフに全て「♪」が入ってるのかわいい。読み上げでも、落ち着いてるけどその雰囲気出てたで。
でも細木数子の反論にだけ「♪」入ってないんよな。そこがいい。
声にすることで馬鹿馬鹿しさが増した
いやー想像以上に役に立たない音源がとれたわ、ありがとう。耳で聞くことでより深く奇文を堪能できた
やっぱリズムネタを文章にするとおかしくなりがちやね
ほんで、ちょっと昔のネタのほうが奇文多い気がするわ。
私はこの朗読音源が気に入りすぎて、勉強の合間や晩御飯作ってるあいだに流して聞いています。ヒーリングBGMみたいになりつつあります。
Wikipediaの奇文朗読、なかなか気に入りました。ただ、留学生の子にはこの文章をつかって芸人を紹介することは多分ないなと思います。
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